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4億9千万円申告漏れ 在庫の評価損で見解相違

 
 

事例

カタログ通販大手の「N」(京都市)が、大阪国税局の税務調査を受け、2001年12月期までの1年間で約4億9000万円の申告漏れを指摘されていたことが7日、分かった。

 同国税局は過少申告加算税などを含め約1億6000万円を追徴課税した。同社はすでに修正申告に応じ、全額納付したという。

 関係者によると、同社は在庫商品の評価損を計上したが、同国税局は「一部については商品価値が残っている」などと指摘。そのほか割引券の計上時期に誤りもあったなどして申告漏れを指摘したらしい。いずれも意図的な経理の操作はなく過少申告加算税の対象となったという。

 同社は1970年設立。資本金約76億円で大証1部上場。2002年12月期の売上高は約1288億円。

  同社は「国税局と見解の相違があったが指摘に従った」としている。

 広報担当の同社コーポレートセンターは「昨年夏に大阪国税局から指摘を受けた。見解の相違はあったが、納得の上すでに納付した。その後はあまり古い在庫を持たないように努力している」としている。

解説

 在庫商品の評価損は、企業会計ではむしろ積極的に計上すべき損失ですが、税法上はいろいろな制限があり、原則としては認められていません。
 その在庫の帳簿価額(仕入れ値等)と期末現在の「時価」とを比較して「時価」が低ければその差額を評価損として計上します。
 ここで課税庁と争いがおこるのは「時価」の認定基準です。「時価」とは非常に曖昧なもので、上場株式などは「相場」が形成されていますから「今売却したとしたらいくらか?」という金額が入手できますが、一般的な商品については「時価」を判定することは非常に困難です。

 「実学」という京セラの稲盛氏の著作でも企業会計上は積極的に評価損を計上すべしと主張されています。
 ただし、企業会計と税法とは基準がことなりますので、いわゆる「有税」での評価損計上を余儀なくされています。

 重加算税の対象ではなく「過少申告加算税」の対象となっていますので、悪質な所得隠しとは認定されていません。

 このような事例が本来の「見解の相違」です。

 

 

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