| 相続税は遺産を相続や遺贈により取得した場合に課せられる税金です。
遺産には現金や預金以外の資産が含まれますが、その評価額は原則として「時価」によるものとされています。
ただし、「時価」というのは第三者間で「売ります」「買います」と成立した価額ですので、死亡した日に売却や処分をしないかぎり厳密な時価というものは計れません。
上場株式などについては日々の相場が公開されていますので、死亡した日に遡って「時価」を調査することができますが、いわゆる「取引相場のない株式」等については、市場で売却することができないため「相場」を形成できません。
また、「取引相場のない株式」等(つまり、一部は大企業もありますが、ほとんどは町の中小零細企業の株式)を実際に現金に換金しようとすると、その会社を清算解散させて持っている資産を全て売却し、負債を返済した残額を株主に分配するということになります。
このタイミングで売却益などの清算利益が発生し、これに対して法人税が約50%課税されます。
つまり、実際に株主に分配されるのはこの税引き後の金銭です。
そのため、「取引相場のない株式」等で一定のものは、相続税の計算上、実質価額の約半分程度として計算することになっています。
しかしながら、この事例では、この株式を実際に42億円で売却していますので、これをもって、そもそも原則の「時価」として把握すべきであるという国税側の主張があるわけです。
納税者側はあくまでも「評価通達」に沿って計算したことによる計算違いであるので、過少申告加算税(罰金みたいなもの)について訴えをおこしているところです。 |